韓国挺身隊問題対策協議会
韓国挺身隊問題対策協議会
韓国挺身隊問題対策協議会(かんこくていしんたいもんだいたいさくきょうぎかい、韓国語: 한국정신대문제대책협의회)は、日本の慰安婦問題を解決するために結成された大韓民国の市民団体である。略称は挺対協(ていたいきょう)。常任代表は尹美香。日本キリスト教団から提供されている「平和聖日献金」[1]などを資金源に、慰安婦に対する日本国政府の真の謝罪と誠意ある対応を求めており、在韓日本大使館前での定期的なデモ活動(水曜デモ)や各地への慰安婦像設置運動などを行っている。また、ソウル特別市で常設博物館の戦争と女性の人権博物館を運営している。
団体の性質[編集]
大韓民国国家情報院は「北朝鮮工作機関と連携し、北朝鮮の利益を代弁する親北団体」として監視している[2]。また日本の保守系新聞である産経新聞や読売新聞は「この団体は反日団体であり、親北朝鮮団体でもある」と指摘している[3][4]。
元日本軍慰安婦の調査、日韓両政府への意見表明、世界各国で日本軍慰安婦は強制動員された「従軍慰安婦」であるとして、日本国政府に謝罪を要求する運動[5]を行っている。本部は、ソウル市内、西大門に近いところにある。北朝鮮工作機関の傘下にある朝鮮日本軍性的奴隷及び強制連行被害者補償対策委員会と協力関係にあり、産経新聞は、この団体は日韓両政府の慰安婦問題解決に向けた歩み寄りを度々妨害してきた、としている[6]。
毎日新聞記者でソウル支局長を務めた、ジャーナリストである澤田克己は、自著の中で一市民団体であるはずの挺対協が、慰安婦問題解決の拒否権を持っている、としている。その根拠は、2012年に日本国政府が大韓民国政府に提示した解決策に対して、受け入れ拒否を強く主張した、大韓民国外交部東北アジア局長の趙世暎が、拒否した理由を「日本の国家責任を認めていない案を、被害者と関連団体が受け入れるとは思えなかった」と語っていることである[7]。
名称[編集]
「挺身隊」と「慰安婦」[編集]
団体名に「挺身隊」とあるが、これは日本統治時代の慰安婦を指している。挺身隊(女子挺身隊)は、日本や朝鮮半島や台湾などを含めた当時の日本領内の勤労奉仕団体のことを指すが、韓国においては現在も慰安婦を女子挺身隊と混同することが多い。その理由は、当時日本統治時代の朝鮮において慰安婦と挺身隊を混同することがあり、「挺身隊として徴集されると慰安婦にさせられる」というデマが流布していたほか、「慰安婦」の語は韓国の米軍向け慰安婦や韓国軍向けの性産業において一般に用いられていたため、「慰安婦」を用いると単なる軍向けの売春婦と紛らわしく、日本軍に強制され性的虐待を受けた被害者の問題であることを強調するためでもあった。
英語名[編集]
英語の名称は "The Korean Council for the Women Drafted for Military Sexual Slavery by Japan"[8]となっており、日本語に翻訳すれせば「日本によって軍の性奴隷に徴用された女性のための韓国協議会」と「徴用された(Drafted)」という語を使っている。
このため「日本が慰安婦を徴用した」との誤解を生んでおり、例えばAFP通信社の発信するニュース[9]でも "Up to 200,000 women from Korea, China, the Philippines and elsewhere were forcibly drafted into brothels catering to the Japanese military in territories occupied by Japan during WWII, according to many mainstream historians." と「徴兵された (drafted)」と、世界に報道されている。
歴史[編集]
- 1990年11月16日 - 韓国教会女性連合会、韓国女性団体連合会等16団体が参加して結成。初代代表は尹貞玉。
- 1990年12月 - 日本キリスト教婦人矯風会が尹貞玉を日本に招聘し、協力関係を構築した[10]。
- 1992年12月 - 東京で開かれた「『従軍慰安婦』等国際公聴会」で朝鮮日本軍性的奴隷及び強制連行被害者補償対策委員会と合流し、「慰安婦」を「性奴隷」と位置づける政治宣伝工作に着手した[11]。
- 1993年3月 - 初めて統計処理した元慰安婦証言集『証言・強制連行された朝鮮人慰安婦たち』を刊行。
- 2000年 - 尹貞玉、金允玉(キム・ユノク)、池銀姫(チ・ウニ)の共同代表に移行。
- 2001年 - 金允玉、池銀姫、鄭鎮星(チョン・ジンソン)の3代表体制。尹貞玉は名誉共同代表に。
- 2002年 - 金允玉常任共同代表、李キョンスク共同代表体制に。
- 2005年 - 申惠秀(シン・ヘス、ko:신혜수)常任代表に。
- 2005年4月18日 - 「被害者と被害者たちを支援する団体の名誉まで毀損した」などとして韓国陸軍大佐の評論家池萬元を名誉毀損でソウル中央地検に告訴した[12]。
- 2006年 - 申恵秀、ユン・スンニョ、ハン・クギョム共同代表体制に
- 2009年3月5日 - 日本の民主党に法制定などを通じた旧日本軍慰安婦問題の早期解決を促す要請書を伝達と発表[13]。
- 2011年12月14日 - 韓国の在大韓民国日本国大使館前(公道)に、無許可で元慰安婦の少女時代を題材にしたというブロンズ像(平和の碑)を建て、日本国政府から外交関係に関するウィーン条約違反と抗議される[14]。
- 2012年8月15日 - 朝鮮日本軍性的奴隷及び強制連行被害者補償対策委員会と共同声明を出し[6]、日本に慰安婦問題や強制徴用、徴兵、朝鮮人集団虐殺、文化財略奪などのあらゆる犯罪行為、人的物的被害と略奪行為に対し謝罪と賠償を要求するとともに、日韓軍事協力を徹底的に阻止すると宣言した[3]。
- 2012年5月5日 - 日本軍慰安婦に関する博物館「戦争と女性の人権博物館」を開館し運営している。
活動[編集]
- 女性のためのアジア平和国民基金にはそれが国家賠償ではなく、日本国政府の責任を曖昧にするとして批判している。アジア女性基金が元慰安婦各個人に「償い金」を受けとるよう活動した際には、上記の理由から反対し、受け取れば「自ら進んで行った売春婦」であると認めることになるとして非難した[15]。
- 韓国の日本軍の元慰安婦7人が1997年にアジア女性基金から一時金を受け取ったことに対し韓国内の支援団体やマスコミが猛反発。7人は厳しい批判にさらされ、挺身隊対策協議会は、7人を募金対象者から外した[16]。
- 韓国人補償裁判を進めてきた日本のNGO1名を、アジア女性基金への考え方が違うとの理由から、韓国政府に働き掛けて1997年に入国拒否指定させている[17]。
- 2011年12月14日には、ソウル特別市にある在大韓民国日本国大使館前の公道に、無許可で少女の慰安婦を模したブロンズ像(慰安婦像)を建てた。日本の在韓大使は韓国政府に抗議したが、韓国側は日本国政府が解決に向けて努力すべきだとし、黙認するに至っている[18][19]。
- 2015年12月、日韓政府が慰安婦問題の最終的かつ不可逆的解決で合意したことに反発し、慰安婦像を韓国内外でさらに設置していく考えを示した[20]。
チョウ・プロジェクト[編集]
チョウ・プロジェクト(朝: 나비프로젝트)は、韓国挺身隊問題対策協議会と韓国GObalnews[21] が2012年に始めた元慰安婦とされる金復東(キム・ポクドン、朝: 김복동、プロジェクト開始当時87歳)とともに、慰安婦像を建立しようという活動。金復東の映像とともに活動宣材が作成されたり[22]、GObalnewsではマンガを用いての活動の主旨を広める運動も行なっている[23] 。
このプロジェクトとしての慰安婦像建立の最初の目的地は、シンガポールになる予定であるとし、関係者は2013年3月中に場所を確定し建立するようシンガポール当局と協議中としている発表していた[24]。しかしシンガポールは1月30日に、この慰安婦像の設置を認めないと発表。シンガポール文化省によると、この韓国人団体とシンガポール政府との間で行われている話し合いはないとし、また設置を認めることもないだろうと説明した [25]。
批判[編集]
- 安秉直ソウル大学名誉教授は、「この韓国挺身隊問題対策協議会(挺対協)と3年間、日本軍慰安婦について共同調査をおこなったが、慰安婦を強制動員した証拠はなく、元慰安婦とされる人たちの証言についての客観的な資料もなかった」と述べるとともに、挺対協の人たちの行動については「慰安婦の本質を把握し、現在の悲惨な慰安婦の状態を防止するためではなく、日本と喧嘩するためだった」と述べている[26]。
- 李栄薫ソウル大学教授は、「従軍慰安婦は売春業」、「朝鮮総督府が強制的に慰安婦を動員したと、どの学者が主張しているのか」などと発言し、常任代表の申蕙秀から教授職辞任の要求を受けた。(朝鮮日報 2004/09/03)
- アジア女性基金元理事の大沼保昭明治大特任教授は、挺対協の活動について「慰安婦問題を韓国で根深い反日問題の方向に曲げた」「元慰安婦の幸せや置かれた状況に関する問題ではなく、支援団体の正義を実現するためのものにすり替わった」と批判している[27]。
- 元慰安婦の李容洙は、挺対協は元慰安婦の意見を聞かずに独善的に行動しており、慰安婦の証言も事実と異なる滅茶苦茶な者が多い、と批判している[28]。
- 評論家の池萬元は、挺対協の水曜デモに参加する元挺身隊の女性たちについて「偽者である」などの批判をしている[29]。
挺対協と国家保安法[編集]
挺対協と常任代表の尹美香は韓国公安当局の監視対象になっている[2]ものの、2016年3月末時点で具体的な法令違反による立件をうけてはいない。だが、その関係者の中には親北的行為が国家保安法違反に問われ、有罪となった者もいる。
尹美香代表の夫である金三石(김삼석)とその妹金銀周(김은주)は、日本で北朝鮮の工作員と接触した容疑で1993年にスパイとして逮捕され、国家保安法違反で有罪が確定した[30][31]。また、金銀周の夫である崔ギヨン(최기영)は民主労働党事務副総長や統合進歩党政策企画室長を務めたが、2006年に一心会事件が発生した際に国家保安法違反で逮捕され、[32]起訴内容の一部で有罪の判決を受けている。
2016年1月18日、挺対協は韓国の安全保障関連NGOブルーユニオン(韓国語: 블루유니온)によって、国家保安法違反の嫌疑で韓国検察に告発された[33]。ブルーユニオンは告発理由として、「挺対協はヨーロッパにおける慰安婦問題の啓発を目的にソウル市から公益事業費として2千万ウォンを支給されたが、その一部を当局から利敵団体の構成容疑を受けている「コリア連帯」の支援にまわしたため、国家保安法第5条に違反した疑いがあるため」としている[34]。
関連項目[編集]
- 戦争と女性の人権博物館
- 日本軍『慰安婦』問題解決全国行動
- 慰安婦像
- ナヌムの家(運営主体は挺隊協とは関係なし)
- 朝鮮日本軍性的奴隷及び強制連行被害者補償対策委員会
- 「戦争と女性への暴力」リサーチ・アクション・センター
- なでしこアクション
- 台北市婦女救援基金会
脚注[編集]
- ^ 日本基督教団【4575号】「平和聖日献金」の一本化を協議 在日韓国朝鮮人・日韓連帯特別委員会[1]
- ^ a b 産経新聞2014.5.24「北朝鮮が仕掛けた「20万人性奴隷」「親北」公言する韓国の反日団体」
- ^ a b 慰安婦問題 日韓歩み寄りを妨害する韓国の親北勢力と北朝鮮(2/5ページ) MSN産経ニュース、2012年9月23日
- ^ [政治の現場]冷え切る日韓<9>決断せぬ韓国へ「疲れ」 2013年11月26日 読売新聞
- ^ 慰安婦問題訴える水曜集会、光復節控え各国で開催 聯合ニュース 2009/08/06
- ^ a b 慰安婦問題 日韓歩み寄りを妨害する韓国の親北勢力と北朝鮮(1/5ページ) MSN産経ニュース、2012年9月23日
- ^ 澤田克己『韓国「反日」の真相』117頁、文藝春秋、2015年1月、ISBN 978-4166610075
- ^ [2]
- ^ Japan distances itself from 'comfort women' comment, May 14, 2013
- ^ 矯風会元会長の高橋喜久江さん、北星学園大学の決定を評価 [1] "『日本キリスト教婦人矯風会 年表<一八八六年〜二〇〇六年>』には、1990年12月、「韓国挺身隊問題対策協議会に協力、資料情報送付。尹貞玉挺対協共同代表を迎え集会開催、来日活動に協力」と記されている。"
- ^ 慰安婦問題 日韓歩み寄りを妨害する韓国の親北勢力と北朝鮮(3/5ページ) MSN産経ニュース、2012年9月23日
- ^ 挺身隊対策協、「偽者慰安婦発言」チ・マンウォン氏を告発 朝鮮日報 2005/04/18
- ^ 挺身隊問題対策協、日本に慰安婦問題解決要請書伝達 聯合ニュース 2009/03/06
- ^ 2011年12月14日 読売新聞
- ^ 1997年2月27日「市民連帯国際セミナー」
- ^ 1997年6月20日 共同通信
- ^ 日本の戦後責任をハッキリさせる会の臼杵敬子が、女性のためのアジア平和国民基金の受け取りを促したことに対する反応。1999年に解除
- ^ 2011年12月14日 産経新聞
- ^ 2011年12月14日 読売新聞
- ^ “元慰安婦の支援団体“少女像 韓国内外でさらに設置””. NHK. (2015年12月30日)
- ^ GObalnews 公式サイト
- ^ 慰安婦お婆さん"蝶プロジェクト"予告篇(朝鮮語)
- ^ 蝶プロジェクト87歳慰安婦お婆さん平和の大長征出発! GObalnews 2012年12月01日(朝鮮語)
- ^ シンガポールにも従軍慰安婦の少女像を建設、3月に場所決定=韓国 サーチナ 2013年1月23日
- ^ Singapore rejects "comfort women" statue AFP 2013-01-30 (英語)
“This is not accurate,” the ministry told AFP in an emailed statement. “There are no ongoing meetings or discussions between the Singapore government and the Korean Council for the Women Drafted for Military Sexual Slavery on this issue. Nor will we allow such a statue to be erected in Singapore.” - ^ 教科書フォーラムの安秉直、「慰安婦は自発的」妄言で波紋 デイリー・サプライズ 2006年12月6日付 閲覧 (韓国語)
- ^ 「韓国の強硬姿勢に絶望」 アジア女性基金の元理事 日本経済新聞 2014年8月31日
- ^ 元慰安婦が支援団体「挺対協」批判 「当事者の意見聞かない」「事実と異なる証言集出した」 産経新聞、2015年7月3日
- ^ 池萬元氏「偽の慰安婦」疑惑を提起、波紋広がる 中央日報 2005.04.14
- ^ その後、金三石は盧武鉉政権時代に「軍疑問死真相糾明委員会」の調査官を歴任し、韓国軍で起きた関係者の不審死解明のために、国防部長官や軍司令官などをしばしば召喚していた。だが、討論会等で露骨な北朝鮮賛美の演説を行ったことで朴槿恵(当時国会議員)から批判を受け、金は朴を名誉毀損で訴えたものの最終的に敗訴している。
- ^ '93년 남매간첩사건'... 재심 재판부 일부 유죄 オーマイニュース 2016.03.27
- ^ 「慰安婦像を作った韓国人夫婦は北朝鮮シンパの過激派だった!」 週刊文春 2014年2月27日号
- ^ 블루유니온, ‘정대협을 국보법 위반 혐의로 검찰 고발’ 아시아투데이 2016.01.18
- ^ 보도자료 [블루유니온, 국가보안법 제5조 [자진지원] 혐의로 검찰고발] ブルーユニオン公式HP(2016.01.20公表)
外部リンク[編集]
- 韓国挺身隊問題対策協議会 - 公式サイト
- I'm The Evidence(私が証拠) 大韓民国 女性家族部
- 慰安婦問題に対する日本政府のこれまでの施策 日本国 外務省
- 日本の戦後責任をハッキリさせる会
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